2013年02月28日

預金の過誤払い

過誤払いの典型的な事例は、金融機関に預貯金口座を開設している顧客(預金者)から、預金通帳や印章(届出印)を盗み取った窃盗犯人(無権限者)が、預金者になりすまして銀行窓口に赴き、預金通帳を提示するとともに届出印を押した預金払戻請求書を提出して、預貯金の払戻しを受けて逃亡するような場合である。

通帳と印章の盗難に気付いた顧客が、金融機関に駆けつけても、金融機関は「真正な通帳の提示と登録印鑑に合致する印影のある預金払戻請求書の提出を受け、特段に不審な事情もなかったので預金の払戻しを行った」と主張し、約款上の免責条項や民法第478条を根拠に、もはや預金はないものとして、預金払戻請求や、預金回復、損失補償の要求を拒絶することがある。

ここで金融機関とは、銀行、信用金庫、各種組合、郵便局、信販会社、保険会社などをいう。顧客とは、上記金融機関と契約を結び口座を開設した者をいう(保険契約にあっては契約者貸付制度を利用する契約者である)。
無権限者とは、顧客とは無関係で、顧客になりすまして金融機関から金銭を受け取る者をいう。

窃取した物(預金通帳、印章、キャッシュカード等)や、不正に取得した情報(暗証番号やIDやパスワード等)を用いて金融機関を欺いて金銭を受け取る詐欺犯である。

過誤払いの中には、関係者が勝手に預金通帳等を持ち出して預金の払い戻しを受ける事例、例えば法人の口座の通帳を、社長や従業員が勝手に持ち出して払い戻したり、家族の通帳や印鑑を勝手に持ち出して預金を下ろすなどの事例(実態として横領)もあるが、ここでは扱わない。本項では預金者とは関係のない第三者が本人になりすまして預金を払い戻して持ち去る事例を取り上げる。


引用:ウイキペディア




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